フレデリック・カッセルは、パリ郊外の古都フォンテーヌブローで店舗を構えるショコラティエです。ルレ・デセール現会長。パリの「ポール・マニュ」で飴細工を学んだのち、1988年から「フォション」でピエール・エルメ氏の下で働き、1994年に独立。日本では東京と京都に出店しています。
「コフレ・ヴァニーユ」は、ベースのガナッシュのレシピは変えず、産地別のバニラをアンフュゼ(煮出すこと)した、ボンボンショコラです。
私が食べた印象は……
パプアニューギニア:
苦みが心地良く、鋭い刺激があります。香りはもんわり&スパイシー。あつい夏を思わせるチョコ。
メキシコ:
ラムレーズンが入っているかのような甘酸っぱさです。そしてチョコレートの濃さが際立ちます。
タヒチ:
懐かしさがあります。キャラメル入りのチョコボールで味わう、あの甘くほんのりこげた感じです。
マダガスカル:
フルーティで甘い味がします。花のようなエレガントで良い香りです。
せっかくだから比較してみました。
香りの強さ マダガスカル > パプア > タヒチ > メキシコ
苦さ パプア > タヒチ > メキシコ > マダガスカル
フルーティさマダガスカル > メキシコ > タヒチ > パプア
こういうの楽しいです! そしてどれも美味しいです。
ベースが同じでここまで違うとは
ガナッシュはカカオ分54%。
コーティングはカッセルオリジナルのブレンドで、ヴァローナ社のものです。
なのに甘さや苦さの違いを感じるのは、バニラのエキスや香りが、
ガナッシュの味のある部分と共鳴して増幅させているということですよね。
こんなに味が変わることに驚きと好奇心がとまりません!
この発見はお菓子を手作りする時にもかなり参考になるのでは。
女性同士で集まって食べるお菓子にはマダガスカル産、
子供にプレゼントするお菓子にはタヒチ産、といった具合に。
紅茶? バナナ? こちとらバニラ一本勝負よ!ってね。
ちなみにカッセルさんご本人は、タヒチ産のバニラがお気に入りだそうですよ。
来年は、タヒチの4種類のバニラを使って、ボンボンショコラを作りたいとおっしゃっています。
今から楽しみです。
フレデリック・カッセルはどこで味わえる?
オンラインでは三越、またはLAZY SUZANが取り扱っております。
LAZY SUZANで扱っているとは知らなかった!
三越オンラインショッピング
LAZY SUZAN オンラインショップ
コフレ・ヴァニーユは「婦人画報のおかいもの」で限定200個ですが販売されています。
(2013年2月現在)
婦人画報のおかいもの